アメリカでの出産方法と出産までの流れ

いよいよ赤ちゃんの誕生間近。
日本とアメリカの出産は大きく異なるので、無事にアメリカで赤ちゃんが生まれるように、事前に準備しておきましょう。

本記事では、アメリカでの出産方法と出産までの流れについてご紹介します。

アメリカでの出産にかかる費用の記事はこちらから▶︎

【監修】

ニューヨーク大学病院
産婦人科助教授
安西 弦

出産方法

ラマーズ法

フランスの産科医ラマーズ博士がロシアの精神予防性無痛分娩を基に、1950年代に編み出した出産法です。
まず出産の仕組みや生理的順序を十分に学び理解することで、出産や痛みへの不安感を取り除きます。
そして、体の緊張をほぐす弛緩法とその補助手段としての呼吸法を練習することで、陣痛を和らげようとするものです。
立ち会い出産もラマーズ法の考え方のひとつで、夫や家族の立ち会いを絶対不可欠なものとはしていませんが、家族が精神的なサポートをすることで妊婦が安心して出産に臨むことができ、リラックス効果もあがると考えられています。
リラックスし、安定した精神状態は痛みの増幅を避け、産道の無駄な緊張をほぐすために、スムーズな出産が進められます。
ラマーズ法では妊婦が主体的に出産に取り組み、自然にお産をやり遂げるという覚悟を持って臨むことがいちばん重要な基本理念です。

ソフロロジー

フランスで生まれたソフロロジー式分娩は「超痛分娩」とも言われるもので、精神的、肉体的訓練によって心身の安定を得る方法です。
ラマーズ法では呼吸法で陣痛の痛みをそらすのに対し、ソフロロジー法では、陣痛を母親になるために必要な喜びのエネルギーとして積極的にとらえます。
ソフロリミナルな意識段階(眠りに陥る間際の状態)で、出産や育児が喜びに満ちたものであるというイメージトレーニングを重ね、呼吸法 と関連づけて筋肉のリラクゼーションを行うことで、分娩をリラックスした状態で乗り切ろうとするものです。

水中出産

水中出産は温水に浸かり、心と体をリラックスすることで陣痛を和らげる分娩方法です。
陣痛がピークになったら、腰ぐらいの深さのぬるま湯(体温と同じ程度)に浸かり、水中で産みます。
体が温まると血液循環はよくなり、ホルモンの代謝が促され、筋肉が柔かくなり、出産を助ける効果があります。
これまで母親のおなかの中で羊水に包まれて成長してきた赤ちゃんにとっても、より自然かもしれません。
水中では羊水の中と同じように胎盤を通じて空気を取り入れるので、赤ちゃんが溺れることはありません。
水中から出されて肺呼吸をして初めて元気な産声をあげます。

ただし、水中分娩による感染や出血などのリスクも報告されていますので、医師や助産師とよく相談してから行うようにしましょう。

座位分娩

陣痛やいきむ際に、座るような姿勢をとります。
通常の分娩では仰向けの姿勢で両脚を開いて出産しますが、座位分娩では専用の分娩台を使い、上体を起こして、しゃがむような姿勢で出産します。
赤ちゃんが下りやすく、余計な力が入らずにいきみやすいようです。

出産の手順

さあ、いよいよ出産です。
入院の準備を確認して、いつでも病院に行けるようにしておきましょう。
退院後に赤ちゃんを乗せるベビー用カーシートも忘れずに。

正常分娩の入院の目安

  • 陣痛が5分ごとになったとき
  • 破水したとき
  • おしるし(出血)があったとき
  • 胎動を感じないなど、異常を感じたとき

入院手続き後、LDRへ
*Labor(陣痛室)、Delivery(分娩室)、Recover(回復室)がひとつになった部 屋で、陣痛のピークに部屋を移動することなく出産を迎えることができます。

入院当日の医師が問診(陣痛の間隔や痛みの強弱、おしるしや破水の有無など) と触診をし、出産を担当します。

バイタルサイン(体温、血圧、脈拍)チェック、尿蛋白、尿糖、身体のむくみを調べます。今までの検診が記録されているカルテをチェックし、もしもの場合の手術に備えて採血をします。

内診をして、子宮口の開き具合を診ます。

分娩監視装置をおなかにつけます。

医師や助産師が定期的に様子を診ます。

助産師の指導のもと、呼吸法やマッサージを行います。

必要に応じて、血管確保の点滴を行います。

子宮口開きはじめ(4〜5cm)
無痛分娩の場合、硬膜外麻酔を始めます。

子宮口全開(約10cm)
医師や助産師の指導でいきみ始めます。

陣痛の山場に合わせて、思い切りいきみます。

必要があれば会陰切開します。切開が間に合わないと、とても痛いので、医師や助産師に早めに伝えておくのもよいでしょう。

赤ちゃん誕生

へその緒を切ります。希望があれば、お父さんが切ることもできます。

看護師が赤ちゃんのバイタルサインをチェックした後、名前を書いたベルトを足首に巻くなどのID装着、写真撮影(病院用)、身長体重測定、点眼を行います。

赤ちゃんの足形を2枚取ります(1枚は病院保存用で、もう1枚は両親用)。男の子にはブルーの帽子、女の子にはピンクの帽子をかぶせ、紙オムツをあてて、フランネルのおくるみでしっかりとくるみます(窮屈に思えますが、赤ちゃんはお母さんの体内にいるように感じて安心するようです)。

胎盤が出た後、会陰縫合。お母さん、お父さんが初めて赤ちゃんを抱きます。

赤ちゃんに初乳を吸わせます。

赤ちゃんは新生児室に入り、沐浴をします。

お母さんは分娩後2時間ほど休み、出血などの経過観察を行い、部屋に移ります。

病院によって赤ちゃんとお母さんは別々の部屋だったり、一緒の部屋だったりします。

2泊3日(病院によっては1泊2日)後、退院です。いよいよ赤ちゃんがいる新しい生活のスタートです。



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