ニューヨーク便利帳の編集部が総力取材!2018年2月に訪れた本当においしい!?レストラン

世界中のグルメが集まるニューヨークには、おいしいレストラン、カフェ、バーがいっぱい。
少しずつ寒さも和らいできたニューヨークから、2018年2月のおすすめのレストランをご紹介します!

※タイトルには「本当においしい」と記載しておりますが、正直な感想をお伝えしております。

Murray’s Bagels ー Editor 上田

LOX

本場ニューヨークで食べた方が格段に美味しいものを挙げるとしたら、私は真っ先にベーグルが頭に浮かびます。日本のパンが軒並みフワフワモチモチなように、日本で食べるベーグルは軽くて、普通のパンと大差のない、私にはいささか残念な感じがします。本場ニューヨークのベーグルは、サイズ感も特大で食べ応えも大。イースト菌を使わず、生地もずっしり詰まって、小麦の味を噛みしめながら食べる感じが何より醍醐味です。Murray’s Bagelsは老舗のひとつで、朝ともなれば行列ができる人気ですが、イートインスペースもあるのでおすすめです。ここのオーナーは、元々ウォールストリートの金融マンで脱サラしてベーグル屋を始めたというストーリーもまたニューヨーク的。Murray’s Bagelsのベーグルは外側のパリッと感が際立っている、私の好きなタイプ。スモークサーモンとクリームチーズの入ったLOXベーグルはたまにどうしても食べたくなりますが、この日は贅沢にオニオン、トマト、ケッパーも入れてみました。1個完食したらしばらくお腹が空かないぐらいのボリューム感でしあわせ。同店もそうですが、もうLOXベーグルの価格が年々上がっている気がします。今では10ドルくらいするんですね…(涙)。

Murray’s Bagels ー 500 6th Ave (bet 12th & 13th Sts)

 

Socarrat Paella Bar ー Editor 小林

Pescados y mariscos

スペイン語で「お焦げ」を意味する「ソカラット」、Socarrat Paella Barは、パエリアの専門店。チェルシーとミッドタウン・イーストにもあるレストランですが、この日はノリータへ。パエリア・バーというだけあり、パエリアの種類が豊富!タパスもいろいろあり、どれにしようか迷います。隣のテーブルをチラ見すると、テーブルいっぱいの特大サイズのパエリアが!こ、こんな大きいのか…と、前菜はイベリコのチョリソー、ハモンセラーノ、マンチェゴチーズの盛り合わせ、Campero(21ドル)を1品のみオーダーし、赤ワインのボトルとともに流し込みます。そしてメインはシーフードのパエリア、Pescados y mariscos(28ドル・2人前からオーダー可能)を注文!エビ、ホタテ、イカ、ムール貝など、ライスが見えないほどたっぷり入った魚介はどれも新鮮で、サフランライスはふっくらと炊き上げられています。こんなにおいしいパエリアは初めて食べた!と友人と大はしゃぎでしたが、何しろボリュームがありすぎて全く食べきれず。To Goでお持ち帰りさせてもらい、翌日のおいしいランチとなりました。

Socarrat Paella Bar ー 284 Mulberry St (bet E. Houston & Prince Sts)

 

The Little One ー Marketing Manager 川尻

グレープフルーツかき氷 & アップルどら焼き

クロナッツで有名なDominique Anselなどで修行を積んだ2人のシェフがダウンタウン・チャイナタウンとローワーイーストサイドの境目にオープンしたジャパニーズ・デザート屋がこのThe Little Oneです。かき氷とどら焼きの2本立てをメインにした攻めたコンセプトで、なおかつ真冬にオープンするというその勢いに惹かれて訪問しました。今ニューヨークではかき氷を出す店が少しずつ増えてきていて、今年の夏は流行る気配がします。写真はグレープフルーツかき氷(7ドル)とアップルどら焼き(4.5ドル)。グレープフルーツかき氷には果肉が乗っているだけでなく、氷の下にはヨーグルト・パンナコッタなるものが敷いてあり、どら焼きの方にはりんごに加えマスカルポーネ・クリームが入っており、いわゆるオーソドックスな日本のお菓子に少しひねりが加えられています。この凝りすぎないけれど少し気が利いている、という加減の具合が確かにDominique Anselを思わせ、ニューヨークで受けそうだなと思いました。私自身もニューヨークに来た4年前はこうしたニューヨークの食べ物を俗っぽく感じたものですが、いつの間にか愛着を持ち始めている自分がいて、味覚とはなんだろうと思う今日この頃です。

The Little One ー 150 E Broadway (bet Rutgers & Allen Sts)

 

Bridge and Tunnel Brewery ー Layout Editor 伴野

Stickball and Johnny Pumps Session IPA

クイーンズ(Lトレインでブルックリンを超えた)にある、Bridge and Tunnel Brewery。ニューヨークのたくさんのブリュワリーを巡った私も、ここは小さいと感じるほどのマイクロ・ブリュワリーです。ここでしか飲めないビールが並び、隠れ家的な感じで、ビールオタクたちが集っていました。Stickball and Johnny Pumps Session IPA($6)は飲みやすく、ライトでフレッシュなIPA。少し酸っぱめのビールが多い印象でした。周りは殺伐とした雰囲気のエリアですが、夏にはイベントMister SundayをやってるNowadaysも近いので、イベントの前に1杯クラフトビールを引っ掛けるいい場所でしょう。

Bridge and Tunnel Brewery ー 15-35 Decatur St, Queens

 

HARBS ー Editor 上田

Queens of Cake

HARBS上陸間もない当時、ニューヨーク近郊の日本人女子のほとんどが歓喜の声とともに店に足を運んだとか。もちろん私もその一人。巷の人気と評判は日々高くなるばかり。フルーツが層の間に入ったミルクレープが有名ですが、Queens of Cake(12ドル)はまさに女王の貫禄の美味さなので、ぜひお試しください。値段もどのケーキよりもお高いのですが、「女王」だから当然です。イチゴとブルーベリーでデコレートされた、王冠のような出で立ち。スライスした時にお目にかかれる、イチゴ果汁でピンク色に染められたスポンジ生地は、乙女心にキュン♥︎と響くことでしょう。さらにイチゴの果実の甘さと生クリームの甘さが喧嘩せず、上品な甘さのハーモニーをお口の中で奏でます。ふんわり生クリームは口当たり軽く、みずみずしいイチゴはひとくちずつに入ってきて、飽くことなくいただけます。写真ではライターを横に置いて、そのビックリサイズの大きさ比較をしてみたものの、一瞬でわたしの別腹へと消えました。

HARBS ー 198 9th Ave (at 22nd St)

 

JEWEL BAKO ー Editor 小林

Sea Urchin Sushi

12年間、欠かすことなくミシュランスターを獲得しているJEWEL BAKO。イースト・ヴィレッジにあるこのモダンな寿司屋は、真っ黒でシンプルなドアに店名が記してあるだけの、無機質なエントランスに迎えられます。本当にここ?と疑いつつドアを開けると、一面のバンブーとウッドのインテリアがラグジュアリーかつ温かみのあるデザイン。寿司はカウンターで食べるものだと思っているアメリカ人の友人たちと、カウンターの席が空くのを待つこと30分(カウンターは予約不可)。オーダーしたSUSHI OMAKASE PRESTIGE(125ドル)は、Isodaシェフがこの日のとっておきを14貫サーブしてくれるおまかせメニューで、今日はウニがおいしいよと特大のSea Urchin Sushiがメインでした。

JEWEL BAKO ー 239 E. 5th St (bet 2nd & 3rd Aves)

 

AVENA ー 吉田

Totanetti in Umido

ミッドタウンイーストにある小洒落た小さなイタリアンレストラン、AVENA。今回はランチ(Prix Fixe $36)に行ってきました。このお店は接客がとても上手、だからいつ行っても客層がとても良い。料理は5段階中3.8。自家製パスタのカルボナーラは半熟の黄身がそのままパスタの上に乗ってサーブされる。キングクラブのリゾットもなかなかの美味。その中で僕の一番のお気に入りは前菜で出てくるタイムとオレガノ、それにポテトを混ぜてコクのある深緑色に染まったポタージュ(写真)。その中にコリコリのイカが入っているのがなんとも嬉しい、Totanetti in Umido。デザートのティラミスもとても美味。素敵な記念日に一度は訪れたいお店である。

AVENA ー 141 East 57th St (bet 3rd & Lex Aves)

 

Tradita ー Marketing Manager 川尻

Tradita Pizza

地下鉄Dラインの終点、Norwood-205th Street駅からほど近くにある、アルバニア風ピザ店がこのTraditaです。ブロンクスの中でもこの辺りのネイバーは穏やかな雰囲気があり、ムスリム、インド系、カリビアンといった、他とはまた少し違う独自の文化の共生を感じます。このTraditaはEaterで紹介されていたので行ってみたのですが、どうやらアルバニアではよくピザを食べるらしく、そんな思いもよらない発見に興味をそそられました。写真はTradita Pizza(11ドル)で、見ての通りかなりイタリアに近いピザで、弾力は少なめです。ニューヨーク基準で考えると、かなり美味しい方だと思います。この他にも東欧でよく食べられるビュレックというパイもあり、イタリアからアドリア海を渡ってきたピザ文化と、バルカン半島からトルコまで広がっているこのビュレックというパイの文化とを考え、食文化というのは国境を越えてなだらかに繋がっているんだなと、この異文化が混ざり合ったNorwoodでもこの食文化はまた変化を遂げていくのかなどと思いを巡らせ、こういったこともニューヨークの食を楽しむ醍醐味だと改めて感じるお店でした。なお、ここにはヌテラ・ピザというメニューもあり、ヌテラ好きにはたまりません!

Tradita ー 292 E 204th St, Bronx

 

Shigure ー Editor 佐野

ホタルイカの沖漬け & あん肝 & 平目の薄造り

「今日は美味しいお酒が飲める!」と、頑張って働いた金曜日。トライベッカの一画におしゃれに佇むSake Bar、時雨にお邪魔しました。日本食レストランには意外と少ない心地よい仄暗さと、カウンターの向こうにずらりと並ぶ厳選されたお酒。誰かと落ち着いて食事をするにも、一人でしっぽりとお酒を飲むにもぴったりの雰囲気です。根っからのおやじ女子な私(とその仲間)は、飲んべえのおつまみ3連発を注文。ホタルイカの沖漬けあん肝平目の薄造り。垂涎ものの黄金の組み合わせをテーブルに並べ、美味しいお酒とおしゃべりであっという間に時間が過ぎました。日本酒、焼酎、ビールと種類豊富、かつこだわりのうかがえる銘柄が取り揃えてあり、日本人バーテンダーのシンヤさんが腕を振るう、特製の和カクテルも外せません。ニューヨークにいることを一瞬忘れてしまうような日本的な味わいと、酒場の美学がぎゅっとつまった場所です。

Shigure ー 277 Chuch St (bet White & Franklin Sts)

 

Jones Wood Foundary ー Editor 上田

Buttermilk Fried Chicken & Waffle

アッパー・イーストサイドにあるお気に入りのブリティッシュパブ、Jones Wood Foundary。ビールをチョット一杯飲みたい時、ワークアウトした後にカロリーを気にせず、お腹いっぱい好きなものを食べたい時、とくに足が向きます。一見小さなパブかと思うのですが、細長いバーを抜けると、テラス席のある中庭、レンガ造りのダイニングルームが広がり、隠れ家風というのがまた居心地よし。マンハッタンっていわゆるアイリッシュパブは多いんですが、ブリティッシュという枠は意外に少ないんですよね。この日はプレミアリーグのサッカー観戦で男くさい賑わいをみせていたバーを足早に抜けて、ダイニングルームでブランチを。スコッチエッグやフィッシュ&チップスなどのいわゆる英国名物フードもあるんですが、 いつも試さないひと皿をとButtermilk Fried Chicken & Waffle(18ドル)をチョイス。料理の評判もひときわ高いのですが、英国パブ料理でなく、アメリカ南部料理をここで試すという、なかなかメニュー選びのセンスのない私ですが…、これがビックリするほど美味しかった!ハニーがけのワッフルは時間が経ってもほどよくカリカリのままで香ばしく、フライドチキンは下味が効いたジューシーな唐揚げ風。ふわふわスクランブルエッグと一緒にいただくと、それもまた合うんです。ビールのおともにペロリと完食。他のメニューも隅々まで試してみようと心のなかでこっそり思った日でした。

Jones Wood Foundary ー 401 E 76th St (bet 1st & 2nd Aves)

 

Bessou ー 花越

揚げお握り

NoHoにあるモダン日本食レストラン「別荘」。2016年8月のオープニング当初より、The New York TimesやNew York Magazineで紹介され、平日でも常に満席で賑わっています。夕方5時~7時までは、グラスワイン$6、アパタイザー$5、のお得なハッピーアワーあり。メニューは創作的でありながらも、伝統的な日本食文化の主張はしっかりとあり、その名の通り、まるで別荘に来ているかのような、上品で温かなおもてなしを感じます。特に、すし飯をお寿司のようにトッピングした「揚げお握り」と、季節ごとに変わるメニューは絶品です。この冬は、ホタテと鮭がガッツり入って出汁の効いた「北海鍋」をぜひお試しください。

Bessou ー 5 Bleecker St

 

Sarabeth’s ー Editor 小林

Buttermilk Pancakes & Classic Eggs Benedict

日本から遊びに来た友人と、週末のブランチをアッパー・イースト・サイドにある「ニューヨークの朝食の女王」Sarabeth’sへ。ニューヨークといえばパンケーキ!(個人的にはニューヨークといえばステーキかハンバーガーですが)と言う友人と、イチゴがのったふわっふわのButtermilk Pancakes(18.50ドル)とClassic Eggs Benedict(19.50ドル)を注文しました。いずれも優しい味で日本人にも食べやすく、いかにもなアメリカの朝食らしさはあまりないです。日本での価格設定に比べるといくらかお高めな印象ですが、店内の雰囲気はさすが本場、天井が高く解放感があり、上品なテーブルセッティングで、来店の価値あり。

Sarabeth’s ー 1295 Madison Ave (at 92nd St)

 

HARBS ー Editor 上田

Mont Blanc

HARBSには、和栗を使ったMont Blancが秋ぐちの期間限定で登場するというのは、ここだけのヒミツ。黄色っぽい色のアメリカ製「マロン」を使った洋マロンケーキはあったとしても、「栗」の和モンブランはアメリカではなかなかお目にかかれません。グルっとケーキの周囲を囲む黒々と輝くまるごと剥き栗と、全体の茶系に仕上げられた色合いが日本の秋を思い起こさせ、心もホッコリ。茶蕎麦かと見まごう、こんもりと盛られた栗ペーストの下には、小豆が混ぜ込まれた生クリームがたっぷり入った、上品な甘みの和洋折衷ケーキの傑作です。主役がみっちりした栗であるため、食べたああとの満腹度はフルーツ系ケーキの1.5倍ということを心にとめ、濃いめに入れた緑茶と一緒に味わってみてください。(値段はお店にご確認ください)

HARBS ー 1374 3rd Ave (at 78th St)