新型コロナウイルス(COVID-19)の感染ホットスポットとされるニューヨーク。
非常事態宣言および外出自粛要請が発令されたなか、市民が実際にどのような生活を送っているのか、その様子を現地在住の便利帳スタッフがお伝えします。
上の写真は4月12日(日)午後4時25分、ブルックリン最大の公園プロスペクトパークで撮影したものです。
この日、同地区の天気は晴れ、最高気温は華氏63度(摂氏約17度)。
外出自粛期間中とは思えないほど多くの人が集まり、見たろころ密集率は普段の6、7割といったところでしょうか。
もう少し早い時間だと、もっと多くの人がいたのではと推測します。
マスクをしている人や鼻と口をバンダナで覆っている人が目立ち、目を保護するためかゴーグルを着けている人の姿もある一方で、マスクをしていない人の姿もかなり多く見られました。
広場では1人で読書をする人、水着姿で日光浴をする人、体を寄せ合い昼寝をするカップル、距離を空けながら円になって会話するグループ、サッカーをする親子などがおり、過ごし方はさまざま。ランニングコースはランナーはもちろん、自転車やウォーキングを楽しむ人で比較的混雑していました。
ただし、高齢者の姿はほとんどありません。
州当局やCDC(米疾病予防管理センター)が定める、人と人との間隔を6フィート(約2メートル)保つ「ソーシャルディスタンス」については、守っている人もいればそうでない人も同じくらいいる、というのが実状です。
すれ違った白人家族からは、母親が子どもに「(人とすれ違うときは)息をしてはだめ」と注意する声が聞こえてきましたが、これが感染対策なのかは不明です。
感染者数が世界最多とされるニューヨークですが、個人個人がすべきと思う感染予防を行いながら、個人個人のしたいことも貫いている。公園を訪れる人々の様子からは、そんな印象を受けました。
【取材/執筆】
ニューヨーク便利帳
編集部
金井 美帆
ニューヨーク在住歴:8年
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