AKB48 入山杏奈さん独占インタビュー in メキシコ🇲🇽

2018年4月からメキシコに活動拠点を移した、AKB48メンバーの入山杏奈さん。 2018年9月 ~ 2019年1月に放送されたメキシコのドラマ「L.I.K.E.」に出演し、その演技力が評価されメキシコの大手テレビ局Televisa主催の新人女優賞にノミネート。

「本当に楽しんでいます」と笑顔が絶えない彼女に現地での経験やこれからの活動について語ってもらった。

 

 

 

─メキシコに来たきっかけを教えてください。

 

 

入山さん:メキシコで2018年9月~ 2019年1月に放送されたテレビドラマ「L.I.K.E.」に出演することが決まり、2018年4月に渡航しました。ドラマの日本人役をAKB48の中から選びたいというお話をいただいて、私が選ばれました。もともと英語を学びたくて、ロサンゼルスなどアメリカに留学したいという気持ちがあったので、最初にこの話をいただいたときは、正直「メキシコかぁ」と(笑)。でも、話を聞くうちに、「もし私が断って他のメンバーが行くことになったら、絶対に後悔する」と思うようになり、「私、行きます!」と決心したんです。

 

 

─ 実際にこちらで1年間生活してみていかがですか。

入山さん:私は、どこでも誰とでもすぐになじめるタイプで、メキシコ生活に慣れたのも早かったです。でも、ハグとキスのあいさつに慣れるのは時間がかかりましたね。あとは、交通渋滞のひどさとメキシコ人の時間のルーズさには驚きました。仕事ではみんな時間を守るのですが、プライベートで仲の良い友達同士だと「後で会おうね」 と言って、平気で長時間待たせることも珍しくないです。メキシコ人の「後で(スペイン語でアオリータ)」は本当にいつのことを言っているのか分からない。でも「アオリータ」って便利な言葉なので、今では私もよく使っています。もうなじみ過ぎて半分メキシコ人になっているかもしれません(笑)。

 

 

─英語に興味があったということですが、スペイン語の勉強はどうですか。

入山さん:日本で何度か英会話にチャレンジしたのですが、なかなか身に着かなくて挫折してしまいました。スペイン語を学ぶことは、メキシコの話をいただくまで考えたこともなかったです。でも、スペイン語は世界で英語の次に多く使用されている言語。 習得すれば、自分の幅を広げられるのではと思いました。 スペイン語を勉強して良かったことは、 スペイン語圏の国に住む人の考え方を知れることですね。例えば最近YouTubeで、メキシコ人、スペイン人、コロンビア人などのユーチューバーの動画をよく見るのですが、国によって違う考え方や価値観が学べて、すごく面白いです。スペイン語が分かるようになって、自分の世界が広がりました。

 

 

 

─スペイン語の先生から入山さんは上達がとても早いと伺いました。勉強のコツはありますか。

入山さん:勉強するというよりも、人と会って話す、友達をつくることが大切なのかなと思います。会話のなかでメキシコ人が使っている言い回しを学べます。会話で分からない言葉が出てきたらメモして、後で調べるようにしていますね。勉強というよりも、ゲーム感覚で楽しんでいます。最初は日本で買ったスペイン語の本で勉強していたのですが、書かれているのはスペインのスペイン語であって、メキシコで話されているスペイン語は全然違ったんです。なので会話で学ぶのが一番だなと実感しました。今は日常会話は問題なくできるようになりました。文法はめちゃくちゃかもしれないですが、大切なのはコミュニケーションだと思います。机に向かって勉強するよりも、「伝えたい!」という気持ちがあれば、スペイン語が完璧でなくてもなんとか伝わるものです。相手から見たら、私はアジア人だし、スペイン語が完璧である必要はないと、良い意味で割り切っています。 それに、話していて自分が間違えたことは印象に残って忘れないので、間違えることも大切だなと。

 

 

─メキシコに来て変わったこと、学んだことは何ですか。

入山さん:人生観や考え方がすごく変わりました。日本に帰ると、みんなからさらに明るくなったと言われます。メキシコ人が明るいからかな。あとは、ハグが習慣になりましたね。日本に一時帰国して友達に会ったとき、別れ際に「バイバーイ」と言い合うだけだと寂しくなって、ついハグしたくなっちゃうんです(笑)。
仕事に対する考え方も変わりました。マネージャーからは「たくましくなったね」と言われます。私は日本で14歳から仕事していて、「これは仕事なんだよ。遊びじゃないんだよ」って言われ続けてきました。でもメキシコに来て、みんなが遊ぶように仕事をしている姿を見て、仕事を楽しんだり、好きなことを仕事にしたりすることも大事だなと思うようになりました。メキシコではみんな仕事に行き詰まっていなくて、週末は「金曜日だから飲みに行くぞ〜!」とか、「土日なんだから仕事は一切しない!」という感じ。メキシコ人のそういった楽観的な働き方が好きです。
メキシコで学んだことは人生を楽しむこと。物事を重く捉えすぎず、肩の力を抜いて生きることです。自分のやりたいことができるのがメキシコかなと思います。

 

 

─日本から離れて寂しいという気持ちはありますか。

入山さん:やっぱり家族や友達、AKBメンバーが恋しくなることはありますが、今はLINEがあればメッセージや無料通話がいつでもできるので、それで補えています。メキシコは自分に合ってると感じるので、まだ居たい気持ちのほうが強いですね。ここは本当に人が温かくて、いい国だと思います。例えば一人に道を聞いたら、その人が教えてくれるだけでなく、通りすがりの人たちも集まって来て、みんなで道を教えてくれるんです。来る前は治安の悪いイメージが強くて、怖い人が多いのではないかと不安でしたが、実際は優しい人のほうが多いですね。

 

 

 

─メキシコで大変だったことや裏話があれば教えて下さい。

入山さん:ドラマの撮影中は本当に大変でした。撮影するシーンの台本が前日に渡されるので、セリフを前日に覚えなくてはいけませんでした。初めのシーンは転校生役でスペイン語がしゃべれない設定だったので、日本語でセリフが言えてまだ良かったのですが、その役はすごくスペイン語の上達が早い設定で。最後のほうは、2人きりのシーンで長いセリフを5シーン連続で撮影することがあり、そのときはもうスタジオから走って逃げました(笑)。
実はメキシコで2回走って逃げたことがあります。もう1回は、あるレッドカーペットを歩くイベントで、前日にリハーサルがあり、終わって出て行ったら記者が並んでいて急にインタビューが始まりました。スタッフも誰も知らされていなかったので、ヘアメイクも適当な状態だったし、日本ではあり得ないことでした。その驚きと、スペイン語で質問攻めにされたので、走って逃げました。でも、そこでメキシコ人記者たちは走って追いかけて来て、ハグしてくれたんです。そういったメキシコ人の温かさに、本当に助けられました。

 

 

─大手テレビ局Televisa主催の新人女優賞にノミネートされた感想は。

 

 

入山さん:授賞式では、有名な女優さん俳優さんたちと同じ空間に居ることが夢のようでした 。「1年でこんなにキラキラした場所に来られたんだ」と胸がいっぱいになりました。最優秀賞ではなかったですが、本当に嬉しかったですね。支えてくれたみなさんに感謝です。

 

 

─メキシコの好きな町を教えてください。

入山さん:メキシコシティーに住んでいるので、シティーが住みやすくて好きですね。他の都市に比べて都会で充実しています。シティー内では、美味しいレストランが多いロマによく行きます。

 

 

─メキシコのお酒や料理は楽しんでいますか。

入山さん:日本ではビールが飲めなかったんですが、メキシコのビール、ドスエキスは苦味が薄くて飲みやすいのでたまに飲んでいます。タコスとの相性が抜群ですね。テキーラやメスカルは強いので苦手です。メキシコ料理も大好きですが、タコスは太らないように食べ過ぎに注意しています。
日本食のお店にはよく行きます。一番好きなのは「蔵」ですね。メキシコにある日本食レストランは価格が高いことが多いですが、「蔵」は値段もお手頃で美味しいので気に入っています。

 

YouTube 動画を撮影する様子。 本誌プロデューサー阿部永が、入山杏奈さんのチャンネルでメキシコ便利帳を紹介。

 

─今後の目標を教えて下さい。

入山さん:せっかくスペイン語を勉強しているので、メキシコだけでなくスペイン語圏の他の国でも活動していきたいと考えています。私がいちばんやりたいことは女優なので、スペイン語のドラマや映画にも出演できるくらいのスペイン語力を身に着けたいです。
あとは、スペイン語圏にもAKBファンがいるので、歌詞をスペイン語に訳してAKBの曲をスペイン語で歌ったら面白いかなと考えています。

 

 

─ご自身のYouTubeチャンネルも開設されましたね。

入山さん:はい、2018年4月からスペイン語でYouTubeを始めました。撮影、インタビュー、日本語字幕など、動画の編集以外はほとんど自分でやっています。最近は、メキシコのビーチリゾート、ロスカボスの紹介動画を撮影しました。ロスカボスで人生初のダイビングもして、とても良い経験になりました。
YouTubeを通じて、メキシコと日本の架け橋になれたらいいなと思います。メキシコのよさをもっと伝えたいですし、スペイン語を勉強するきっかけになったら嬉しいです。あとは、アイドル自体が日本の文化だから、アイドルである私が日本の文化を伝えるのも面白いと思うし、このチャンネルでは色々チャレンジしていきたいですね。「Anna Iriyama」というチャンネル名なので、ぜひ見てください!

 

 

 

 

─読者にメッセージをお願いします。

入山さん:メキシコ在住の皆さん、そしてこれからメキシコにいらっしゃるご予定の皆さん、メキシコはご飯も美味しいし、人も温かいし、観光スポットもたくさんあり、すごく楽しい国です。私は来る前と後で、イメージが全く変わりました。ぜひ、肩の力を抜いてメキシコ生活を楽しんでください!

 

 

〜最後に〜

 

「メキシコ便利帳Vol.4」(本誌または電子書籍)をご購入いただき、読者アンケートにお答えいただいた方の中から抽選で5名様に「入山杏奈さんの直筆サイン入りグッズ」が当たります。

本誌インタビューページ内(P.23)にあるQRコードからお申し込みください。
応募期限は2/29(土)までとなります。

 

お買い求めは、紀伊國屋書店や八重洲ブックセンターなどの大手書店、またはAmazonまで。

 

 

メキシコ便利帳販売ページ