移民の街ニューヨーク。世界中からの移民で形成されるこの街は、さまざまな文化がモザイクのように寄り集まり、ひと言では語り尽くせない魅力に満ちている。
ニューヨーク市は5つの区(5ボロー)から成っている。
Manhattan マンハッタン
通りを1本隔てれば、異文化のコミュニティーが街を彩り、それぞれの生活を大切に営む。さらに面白いのは、変化の街らしく、常に互いが刺激し合い、影響を与え合って新しいムーブメントを生み出し続けていること。
エリアごとの特色をつかみ、興味のある街へ出かけてみよう。
マンハッタンの最北端にあるエリア。
緑豊かで広大なフォート・トライオン・パークは、都会の喧騒から逃れてリフレッシュするのに最適な公園。
ドニミカ共和国からの移民がコミュニティーを形成するエリア。ジョージ・ワシントン・ブリッジのたもと。
ブラック・カルチャーの聖地とされ、アフリカ系アメリカ人が多く住む街。
プエルトリコ系を中心としたヒスパニックの大規模コミュニティー。
ダコタ・ハウス、アメリカ自然史博物館、リンカーン・センターなど、文化的な娯楽施設がたくさん。
昔から富裕層が多く住む高級住宅街。メトロポリタン美術館もある。
タイムズスクエアやブロードウェイがある商業の中心地。
グランド・セントラル駅や、国連本部があるビジネス街。
ハイラインやチェルシー・マーケットなど人気スポットもあり、多くの人を魅了するエリア。
歴史地区に指定された街並みは閑静で、エレガントな雰囲気。
かつてはボヘアミンの街でもあった、アーティストが多く集まる場所。
ニューヨーク大学を擁する学生街。日本人街、リトル・トーキョーもある。
数々のブティックが並ぶショッピング街。ファッショニスタが集まる。
マルベリー・ストリートを中心にイタリアン・レストランが軒を連ねるイタリア街。
1990年代に倉庫街からの再開発がなされたことをきっかけに、高級志向に転向したおしゃれなエリア。
ニューヨーク最大規模のチャイナタウン。
近年アーティストが移り住み、クラブやバー、レストランが続々オープン。
若者に人気の勢いあるエリア。
マンハッタンの最南端。
ウォール街を有する金融街。世界の重要機関が密集する。
Brooklyn ブルックリン
マンハッタンの南東に位置する区。
マンハッタンの地価高騰を理由に、安価なエリアを探してアーティストたちが続々と移り住み、ダンボやウィリアムズバーグを中心におしゃれな街を形成していった。
このような動きは今やさらに東側へと向かい、カリブ系移民やユダヤ系移民の多いディープなエリアも注目されはじめている。
今いちばん変化の多い、ホットなエリア。
- グリーンポイント Greenpoint
マッカレンパーク以北を指し、ブルックリンの最北に位置するエリア。ポーランド系移民が多い。 - ダンボ Dumbo
ブルックリンを代表する観光スポットで、ブルックリン・ブリッジのたもと一帯を指す。 - ウィリアムズバーグ Williamsburg
こぢんまりとしたおしゃれなレストランやカフェが立ち並び、個性的な雰囲気に満ちた最先端のエリア。 - レッドフック Red Hook
小さな港町だが、近年ホットなエリアになりつつある。
アクセスはバスやフェリーで。 - パーク・スロープ Park Slope
プロスペクト・パークの西側に位置する閑静な住宅地。 - クラウン・ハイツ Crown Heights
厳格派のユダヤ教徒が暮らす。毎年9月にはウエスト・インディアン・カーニバルが行われる。 - ベッドフォード・スタイブサント Bedford Stuyvesant
通称「ベッドスタイ」。カリブ系、アフリカ系移民の黒人が多く住む。 - ブッシュウィック Bushwick
ブルックリン最大のヒスパニック系コミュニティーがあるエリア。 - サンセットパーク Sunset Park
ブルックリン最大のチャイナタウンを擁するエリア。 - ベイリッジ Bay Ridge
イスラム諸国からの移民で形成される小さなアラブ人街。 - コニーアイランド Cony Island
ブライトン・ビーチには、ロシア系の移民が多く住むロシア人街がある。ビーチや遊園地でも有名。
Staten Island スタテン・アイランド
マンハッタンの南端、バッテリーパークから30分おきに無料フェリーが運行しており、約30分で上陸できる、ニューヨーク5区のひとつに数えられる島。
ここの住民の半数近くがイタリア系移民だが、そのほかにロシア系、スリランカ系などがそれぞれのコミュニティーを形成し、暮らしている。
- スタテン・アイランド・ヤンキース Staten Isl and Yankees
MLB、ニューヨーク・ヤンキース傘下の「スタテン・アイランド・ヤンキース」の拠点は、フェリー乗り場のすぐそばにあるリッチモンド・カウンティー・バンクボール・パーク。 - ヴィクトリー・ブルバード Victory Boulevard
Victory Blvdの北側には、スリランカ系移民が多く住むスリランカ人街が広がっている。 - サウスビーチ South Beach
スタテン島のなかでも人気のスポットであるサウスビーチ。 周辺には、ポーランド人のコミュニティーが形成されている。 - ヒストリック・リッチモンドタウン Historic Richmond Town
オランダ人が入植した17世紀後半から20世紀初頭の生活の様子を残した歴史村。秋には紅葉が美しい。
QUEENS クイーンズ
マンハッタンの東隣、ロングアイランドの西部に位置し、ニューヨーク5区のうち最も面積が広い区。落ち着いて暮らせる地域が多く、マンハッタンへ通う人びとのベッドタウンとして人気が高い。
マンハッタンもさることながら、クイーンズはアメリカで最も民族的な多様性を持つ場所といわれている。MLBニューヨーク・メッツの本拠地であるシティーフィールドや、USオープンの開催地ナショナル・テニスコート、そしてJFK空港やラガーディア空港を擁する区でもある。
- アストリア Astoria
ギリシャ系の移民が多く住み、美味しいギリシャ料理を食べるならここ。日本人にも人気が高い。 - ロング・アイランド・シティー LONG ISLAND CITY
レジデンスビルが続々建設され、開発が進む注目エリア。お洒落なレストランやバーも多い。 - サニーサイド Sunny side
もともとはアイルランド系移民が多く住んでいたため、アイリッシュ・パブが多い。現在は、 落ち着いた住宅街で日本人も多く住む。 - エルムハースト Elmhurst
アジア系、ヒスパニック系が多く住み、レストランも多様。巨大な中国系スーパーもある。 - フォレスト・ヒルズ Forest Hills
ユダヤ系が多く住む閑静な住宅街。ベッドタウンとしてはとても人気が高く、地域の教育水準も高い。 - ジャマイカ Jamaica
ジャマイカ駅は、ロングアイランド・レイルロードやJFK空港のエアトレインのハブ駅となる重要な駅。アフリカ系アメリカ人が多い。 - フラッシング Flushing
7番線の終点に位置するチャイナタウン。マンハッタンのそれを凌ぐ規模を誇り、絶品飲茶や焼肉は、マンハッタンから食べに訪れるファンを持つほど。
The Bronx ブロンクス
マンハッタンの北に位置する区。1970年代、南部「サウスブロンクス」は荒廃し、犯罪率が急上昇。
全米でも上位を争う危険地域と呼ばれ悪名高かったが、現在はマンハッタンの地価の高騰によりマンハッタンに住めなくなった人びとが移住をし始め、雰囲気が変わりつつある。ヤンキースタジアムやブロンクス・ズーなどの観光名所もある。とはいえ、地域によっては治安にまだ不安が残るので、興味本位で歩くのは避けよう。
- ウッドローン Woodlawn
アイルランドコミュニティーが広がるエリア。ここにある広大なウッドローン・セメタリーは著名人の眠る有名な大規模墓地。 - リバーデール Riverdale
マンハッタン北部の続きのような様相を呈し、緑も多く、上流階級が住む。ユダヤ系、アイルランド系の大規模コミュニティーがある。 - ブロンクス・ズー Bronx Zoo
ブロンクス区の中心に位置する、ブロンクス・ズーやボタニカル・ガーデン。 遠足気分で訪れる人びとでにぎわう。 - フォーダムハイツ Fordham Heights
Arthur Aveにはブロンクスのリトル・イタリーと呼ばれるイタリア人街がある。 - コンコース Concourse
MLBニューヨーク・ヤンキースのホームスタジアムがある場所。今やニューヨーク観光の名所となった。 - ペルハム・ベイ・パーク Pelham Bay Park
地下鉄6番線の終点に、セントラルパークの3倍以上の広さを誇る公園がある。トレイルやゴルフコース、ビーチがある。
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