【イベントレポート】世界大会優勝のパティシエ・柴田勇作氏が”木頭ゆず”をニューヨークで発信!

 2025年秋、ニューヨークのウエストビレッジにある「Officina del Bere 1397」で、徳島県の名産である木頭ゆずの魅力を発信するイベントが開催された。同イベントは、木頭ゆずのアンバサダーを務める柴田勇作氏(写真中央。以下、柴田氏)が「食」をテーマにしたメディアEdible Manhattanとのコラボイベントで、ニューヨークのスターシェフであるJody Willimas氏(写真左)とRita Sodi氏(写真右)が参加。来場したゲストに木頭ゆずを使ったスイーツやフードを振る舞った。

Jody Willimas氏はニューヨークでも指折りの人気レストラン「Via Carota」や「Buvette」を手掛けるオーナーシェフで、パートナーであるRita Sodi氏も「I Sodi」を経営しており、2人はニューヨークのレストラン界きっての成功者カップルだ。会場となった「Officina del Bere 1397」も2人が経営している。そんな多忙を極める彼女らとコラボを行うことができた柴田氏はどんな人物なのだろうか。
柴田氏は『洋菓子のワールドカップ』と呼ばれる世界最高峰のパティシエを決定するイベント『クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー』の2023年大会で優勝を飾った実力派パティシエである。木頭ゆずの魅力と可能性に惚れ込んだ柴田氏は、2023年に徳島県へ移住。そして2024年2月には徳島市内にパティスリー「PRISM LAB(プリズムラボ)」をオープンした。彼が生み出した”木頭ゆずピールショコラ”は瞬く間に人気商品となり、オンライン販売分は毎回即完売、店頭でも限られた量のみが販売される幻の商品となっており、田中みな実さんも絶賛したことで有名だ。

イベントではまず参加者に木頭ゆずを使った料理やドリンクが振る舞われた。一段と目を引いたのはこのリゾットだ。木頭ゆずをふんだんに使用し、鮮やかな黄色の木頭ゆずリゾットは、シンプルだが芳醇な香りが漂う非常に味わい深い一品。

そして柴田氏とJody Willimas氏との対談がスタート。ゆず自体はアメリカでも一定の市民権を得ているが、『木頭ゆずと他のゆずとの違い』について柴田氏は述べた。他のゆずとのいちばんの違いは、濃厚な香りが長く続くことだという。そして木頭ゆずは日本でもトップレベルの質の高いゆずで、木頭村でも限られた量しか取れない貴重なものだと語る。

イベント参加者からの質疑応答を終えたあとは、柴田氏が創作し、木頭ゆずを使用したスイーツのテイスティング。今回提供された木頭ゆずパフェは、まるでミシュラン二ツ星以上のレストランで提供されるような極上の逸品。香り高くさっぱりとした味わいで、ひと口頬張るたびに幸せが訪れる、そんな素敵なデザートだった。あまりの美味しさにあっという間に食べ終わってしまうゲストが多かったことも印象的だ。

柴田氏作のデザートは参加者から絶賛の嵐で、「ニューヨークではどこで食べられるのか」「今後アメリカに進出する予定はあるのか」などのポジティブな反応も多く、舌の肥えているニューヨーカーにもしっかりと認められた様子。日本ではパティシエとして一定の評価を得ている柴田氏だが、これから海外ではどのような活動を行なっていくのか、今後の動向に目が離せない。

柴田氏からのコメント:
「日本全体でもゆずの需要は高まっています。そのゆずの中でも木頭というブランドのゆずは、クオリティが非常に高いです。すでにタイなどのアジア圏やフランスなどの国々に輸出していることもあり、元々の生産量の少なさもあって需要に対して供給が追いついていない状況です。僕はこれまでにもレストランだけでなく、エルメスなどの高級ブランドともコラボを行ってきましたが、自分が作ってきたものが何かしらの意味を持てるといいなと思っています。お菓子を単に”売る”ことに特化するよりも、今回のような普及活動によって、まずは多くの人に木頭ゆずを知ってもらいたいです。僕は素材をいただいてお菓子という形で表現し、そのお菓子を世界中の方に楽しんでほしいなと思います。そして最終的には農家の方々に還元できるようなものづくりをしていくことが僕のミッションだと思っています。実は木頭ゆずの生産地域は徳島市内からも車で2時間ほどの距離にあるのですが、人口が減少している地域で人口が1,000人を切ってしまっているんです。木頭ゆずの農家を増やすためにも、まずは認知度を上げることは大事ですし、木頭ゆずを生産することでリターンが得られる環境を作っていかなければ生産量は増えていきません。そういった意味でも、今回のようにニューヨークの著名なシェフとコラボさせていただき、そのシェフに素材の良さを認められれば認知度の向上に繋がります。会社を立ち上げて2年ほどですが、一歩一歩、徳島から木頭ゆずの魅力を発信していきたいと思います。」

********************************
■PRISM LAB by Yusaku Shibata
公式ウェブサイト:https://prism-lab.jp/
インスタグラム(PRISM LAB):@prism0202
インスタグラム(柴田勇作氏):@yusaku.shibata0131
********************************

【取材/執筆】
ニューヨーク便利帳
編集部 Hisashi Abe