Regional Manager
橋本拓真(はしもと・たくま)
東京都出身。サンフランシスコにある4年制大学を3年で卒業し、2019年シークネット入社。日本からアメリカに進出する企業のゼロイチ施策から、東証一部上場企業のネットワーク管理、基幹システム導入など幅広い実績を持つ。24年から現職。空手道有段者であり、テニスやゴルフも趣味。モットーは「今から行きます」。
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人とのつながりを力に
次なる挑戦の地、ニューヨークへ
在米日系企業のITサポートを目的に、カリフォルニア州でスタートしたシークネットUSA。西海岸、そして南部(アトランタ)を経て、いま成長の舞台は東海岸へ。若手によって生まれた新たなエネルギーと、「人」を大切にする信念を携え、若きエリア統括が挑戦を続ける。
ー 会社沿革と事業内容は。
弊社は、2001年にカリフォルニア州トーランスで設立されました。在米日系企業様にITサポートを提供することを目的としてスタートし、おかげさまで26年には設立25周年を迎えます。事業の柱はデジタルマーケティング・システム開発・ITインフラ構築の3つです。デジタルマーケティング事業は、お客様の営業活動をサポートするだけでなく、ブランド力の強化や積極的なマーケティング施策の展開をサポートする、いわば「外向け」のサービス領域です。システム開発事業では、業務効率の向上を目的とした社内システムの開発や、DXを実現するためのソリューション提供を行っています。ITインフラ事業では、PCやサーバー、ネットワーク環境など、業務に不可欠なIT基盤の整備・運用をサポートすることで、お客様の業務が滞りなく行えるよう、裏側から支える役割を担っています。この3つの柱の占める割合はいずれも同等で、リソースも均等に配分しています。
ー ニューヨーク拠点設立の背景は。
トーランス本社の他、2013年にはジョージア州アトランタに拠点を立ち上げ、これまでこの2都市を拠点に活動してきました。この間に人員がしっかりと定着し、会社規模も拡大したことから、少しでも多くの日系企業様をサポートできるようにと東海岸進出を決定。いくつかの都市が候補に挙がるなかで最終的にニューヨーク・ニュージャージーエリアを選んだのは、「人・物・金」が集まる重要な地であり、日系企業様も多く、実際に弊社のお客様も少しずつ東海岸に広がりつつあったからです。東海岸のお客様から「地元でサポートしてほしい」といううれしいお声をいただくことも増えており、そうしたご要望にしっかり応えるためにも、この地に拠点を置くことは弊社にとって重要でした。また、弊社は「身近な存在」を目指しており、何かあったときにすぐ足を運べる距離感を大切にしています。リモート会議でもお客様とコミュニケーションは取れますが、やはり対面でお話しすることでより信頼が深まり、しっかりとサービスを提供できるのではないかと思っています。実際、対面だからこそ気づけることや引き出せるニーズは多いですよね。ちなみに、私のモットーは「今から行きます」(笑)。これは私個人のスタンスというより、会社全体として、何かあったときはすぐに営業が足を運ぶという姿勢の現れでもあります。リモートワークやウェブ会議が当たり前になってきたこの時代でも、私たちが大切にしている価値観です。

オフィスの一角で、DXチームが意見交換中。密なコミュニケーションがアイデアの原動力に
ー 貴社の強みや差別化ポイントは。
弊社の最大の強みは、フットワークの軽さとスピード感ある現地対応です。AIでは曖昧な答えしか出てこないような、ちょっとした困りごとや実務の悩みを気軽に相談できる相手になれるよう、親しみやすさと身近さを大切にしています。そしてもう1つの強みは、すべての業務をインハウスで完結できる社内リソースです。ウェブデザイナー、プログラマー、インフラ技術者など、必要な人材が社内にそろっており、外部に委託することなくワンストップでスピーディーな対応が可能です。新しいシステムの開発などにおいても、現在は社内のスタッフだけで対応できる体制を構築できていると思います。また、弊社には「お客様から愛される会社、そして人になる」という企業理念があります。これは逆に言うと、私たち自身がしっかりとお客様に向き合うことで、サービスにつながっていくということです。サービスの質はもちろんですが、やはり大切なのは「人」。AIが発達する現代だからこそ、あえて人とのつながりを重視し、それが私たちの特色であり常に意識していることです。
ー 具体的なサービス例は。
インターネットプロバイダーの見直しは、よくある改善事例の1つです。料金に見合った通信速度が出ているかどうかを専用ツールで確認し、最適なプランをご提案します。特にニューヨークでは、ビルごとに使えるプロバイダーが限られているため、場所や条件に応じた柔軟な対応が求められます。こうした見直しにより、コスト削減と業務効率の向上が図れます。また、ウェブサイトの制作では、新たにサイトを立ち上げて集客につなげたり、既存サイトの改善や運用サポートを行ったりしています。お客様自身で更新しやすい仕組みを整えることで、情報発信やマーケティングにも活用していただけます。これらは単なる制作にとどまらず、ビジネスの仕組みづくりそのものであると捉えています。IT業界では当たり前でも、中小企業では何から始めればよいか分からないというケースも多くあります。そうしたお客様に寄り添い、課題を整理しながら最適な形にしていくのが、私たちの役割です。
ー 日々の業務で心がけていることは。
社内で特に意識しているのは、風通しの良い組織づくりとコミュニケーションの円滑化です。弊社は、IT企業としては珍しく全社員が出社しています。営業もエンジニアも同じ空間にいることで、情報共有や連携がスムーズになり、お客様への対応スピードが格段に上がるというメリットがあります。また、毎年10月には「周年祭」と呼ばれる社内パーティーを開催している他、定期的に社内イベントを実施しています。オフィス内にはビリヤード台やカラオケ機器も備えており、終業後に自由に楽しめます。こうした環境は社員同士の交流を深めるだけでなく、オンとオフの切り替えにも役立っていると感じています。さらに、社内の雰囲気の良さやチームワークの強さは、自然とお客様にも伝わるものです。「シークネットにお願いして良かった」というお声をいただくたびに、改めて弊社の自慢は「人」だと実感します。
ー 入社までの経緯は。
私は幼いころから両親の教育方針でアメリカのサマーキャンプに参加するなど、海外文化に触れながら育ちました。そのため、海外での生活には抵抗がなく、自然な流れでアメリカ・サンフランシスコの大学へ進学しました。大学ではITを専攻していたわけではありませんが、土地柄もあり周囲にはIT業界で活躍する方々が多く、そうした方々と接するうちにITという分野に惹かれるようになりました。その後、就職活動を進めるなかで出会ったのがSeeknetです。社長・和田の、人との付き合いを何より大切にする真摯な姿勢に深く共感したのが入社の決め手となりました。
ー 仕事を通して自信を成長させてくれると感じる瞬間は。
やはり、お客様に謝罪に伺うときと、感謝の言葉をいただくときです。もちろん私たちも完璧ではありませんので、ときにはミスが起きたり、ご迷惑をおかけすることもあります。そうした場面では、しっかりとお客様に向き合い誠実に対応することで、かえって「真摯に対応してくれてありがとう」と感謝のお言葉をいただくこともあります。このような瞬間は非常に印象に残ります。また、サービスに満足していただけたお客様から感謝の言葉をいただくと、「この仕事をやっていて良かった」と心から感じますし、日々の励みにもなります。お客様との関わりだけでなく、社内の仲間たちと過ごす時間も、私にとってはかけがえのない時間です。仕事を終えた後のコミュニケーションや、日々のちょっとした会話の積み重ねが、働く楽しさやモチベーション、そして成長につながっています。

東海岸への進出は、営業チームからの提案で実現。「同じ環境にとどまるよりも、さまざまな場所で経験を積みたいと思っていたので、新拠点の立ち上げを任せてもらえたことに感謝しています」と話す
ー 座右の銘は。
「置かれた場所で咲きなさい」という言葉です。これは、修道女・渡辺和子さんの著書のタイトルで、高校入学前の課題図書として読んだのをきっかけに知りました。そのときからずっと、自分のなかに残っている言葉です。一見すると「今ある環境で我慢しなさい」という意味にも取れますが、私自身はそうは解釈していません。「与えられた場所で最善を尽くして、自分も周りも幸せにしていこう」という前向きなメッセージだと受け取っています。これまで、カリフォルニアからアトランタ、そしてニューヨークへと異なる土地で挑戦してきましたが、常にこの言葉を思い出し、どんな環境でも「なんとかなる」「やるしかない」と前を向き、この考え方が今の自分を支えてくれていると思っています。
ー 今後の目標は。
直近の目標としては、ニューヨーク・ニュージャージー拠点のさらなる拡大です。新たな仲間を増やし、より多くのお客様にご満足いただける体制づくりに注力していきたいと考えています。これは私個人としても、会社としても非常に大きなテーマです。これまで手が届きにくかったエリアのお客様にも、しっかりサポートを届けられるよう、アメリカ全土を視野に入れた基盤強化にも取り組む予定です。ニューヨーク拠点の立ち上げと営業活動を並行して進めているため、多忙な日々ではありますが、個人的にはとてもワクワクしています。こうした挑戦ができるのも、体力がある20代の今のうちだからこそだと思っています。
Interviewer: Miho Kanai
Photographer: Masaki Hori
2025年9月4日取材
▼本誌掲載
ニューヨーク便利帳®️ Vol.34


